緑の党・東海

脱原発アクション

資本主義の終わらせ方がわかりません

A.Niwaさんが、3月10日に原発ゼロNAGOYA ACTIONで詩を読んでアピールしました。

資本主義の終わらせ方がわかりません

今日より明日が豊かになると、誰もが信じた時代

明治の詩人、河井醉茗は「ゆずり葉」という詩において

私たちの未来を次のようにうたいました

幸福なる子供たちよ

お前たちの手はまだ小さいけれど――

世のお父さん、お母さんたちは、何一つ持ってゆかない

みんなお前たちにゆずってゆくために、いのちあるもの、よいもの

美しいものを、一生懸命に造っています

ところがいま、私たちは子供たちに

破壊された自然と放射能を残そうとしています

福島第一原発の処理汚染水は海へ放出され

海は核廃液の大きなトイレになってしまいました

この世界が人の住めない世界に変わろうとしているのに

資本主義は自然を搾取することを止めようとはしません

私たちは労働を介して自然そのものを搾取しています

イギリスの経済学者アダム・スミスは言いました

富を増やしたいならば、人間の善意に頼るのではなく

人間の利己心に何が得になるかを説明せよ

イーロン・マスクは電気自動車に飽き足らず

ロケットを月へ飛ばし、月まで搾取する勢いです

アメリカの思想家、フレドリック・ジェイムソンは訴えています

「資本主義の終わりを想像するより、世界の終わり方を想像するほうが簡単だ」

次から次へと新しい商品が現れては消え

豊かさを求め、お金のために働くことしか知らない私たちには

資本主義の終わらせ方がわかりません

ドイツのジャーナリストであった、マルクスはこう言っています

自由の王国は、必然の王国を基礎として、労働日の短縮を土台に始まるのだ

イギリスの経済学者、ケインズも言っています

21世紀になったならば週に15時間も働けば十分だ

ドイツの哲学者、カントは呼びかけました

啓蒙とは「知る勇気をもて」ということだ

そして「自分の理性を使う勇気をもて」ということだ

真実を知り、理性を使うには勇気が必要です

人間の善意が利己心に打ち勝つためには、勇気が必要なのです

どんな世界になろうとも、大地と海があれば生きてゆける

しかし、その大地と海が放射能に汚染されてしまったのでは

私たちに生きる術はありません

いくらお金があっても足りない世界

そんな世界が迫っているとしたら

食糧を作るよりも車やコンピュータをつくった方が

おいしいものを食べることができる

そんな時代が終わろうとしているとしたら

勇気をもって、お金がなくても暮らせる世界を創るしかありません

自由と民主主義の世界にあって

食糧を自給し、原発を止めさえすれば

何も恐れるものはありません

原発の末路は二通り、事故か廃炉か、壊れるか壊すか、壊れる前に壊す、必ず廃炉にできます