緑の党・東海

脱原発アクション

国の無責任を是認する最高裁判決

緑の党会員のA.NIwaさんが小牧脱原発パレードでスピーチしました。

国の無責任を是認する最高裁判決

6月17日最高裁は、国に原発事故の責任はないという判決を言い渡しました。

原発は国策として進められてきたにもかかわらず、現在もベースロード電源と位置づけられ、老朽原発が次々と再稼働しているにもかかわらず、不測の事態においては、国は責任をとらなくて良いという判決です。

無責任としか言いようがありません。国の無責任を是認した判決であり、原発の継続と拡大を計ろうとする国策に配慮したものと言われても仕方のない判決です。到底認めることはできません。

世界は戦争と食糧危機のなかにある

今日でロシアがウクライナに侵攻し130日目です。ウクライナは北海道よりも緯度にして10度、約1000km北にあります。戦争により人びとは住む家を破壊され、今年の冬をいったいどう過ごせば良いのでしょか。一日も早く戦争を終わらせなければ、今後とんでもない悲惨な事態が予測されます。

国連は、今後途上国を中心に世界の16億人が食糧危機にさらされる可能性があると指摘しています。これまでも世界各地で食糧危機はありましたが、16億人という数字は聞いたことがありません。桁外れの数字です。

核兵器禁止条約・第一回締約国会議、「核なき世界」へ世界は結束した

ウクライナの戦争が続くなか6月21日から3日間、オーストリアのウィーンにおいて核兵器禁止条約・第一回締約国会議が開かれました。条約の批准国は65ヵ国です。

日本政府は参加しませんでしたが、NATO加盟国であるドイツ、ノルウェー、オランダ、さらにアメリカと軍事同盟を結ぶオーストラリアがオブザーバー参加し「核兵器なき世界」という目標への共感と、対話の重要性を訴えました。

日本からは被爆地広島、長崎の市長か国際NGO平和首長会議を代表し演説を行ない、核兵器の非人道性をと「核兵器の廃絶しかない」と訴えました。

会議では「ウィーン宣言」と50項目の具体的行動をしるした「ウィーン行動計画」が採択されています。 

沖縄に言葉による問題解決は通用しない

6月23日沖縄慰霊の日、全戦没者追悼集会において岸田首相は「沖縄の皆様には、今もなお、米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいています。政府として、このことを重く受け止め、引き続き、基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。」と語りました。しかし、もはや言葉による問題解決は通用しません。会場周辺において、市民から岸田首相に対し「帰れ」「沖縄の声を聞いて」といった抗議の怒号が飛び交いました。

円安・物価高はアベノミクスの必然的結末である

さて参院選まで残り一週間です。残念なことに今回も原発、気候危機、憲法は選挙の争点とはならず、有権者の関心は経済です。

6月4日安倍晋三元首相は日本の一千兆円の財政赤字について、「私は大丈夫だと言いたい」などと発言し、まだまだ日本国債は信用があり、財政政策に余裕があると述べています。食糧インフレのなか自公の政治家には人々の生活は見えていません。

6月6日、黒田日銀総裁は「家計の値上げ許容度が高まっている」などと発言し、私たちの苦しい暮らしを無視し、心情を逆なでする言葉に批判が高まりました。

円安、物価高は明らかにアベノミクスの失敗によるものです。これをコロナ禍のせいであるとか、ウクライナの戦争だから仕方がないと考えるのは間違いです。コロナ禍とウクライナの戦争によりアベノミクスの破綻が早まったにすぎません。

いまや日本は資本主義というより税金主義

前回の衆院選挙で岸田首相は「分配と所得倍増」と言っていました。そして今回は「資産所得倍増プラン」と言っています。個人の資産を投資に向け、資産を倍増させるというものです。

もし本当に優良な投資先があるならば、金持ちが率先して投資するはずです。政府が国民に対し投資を呼びかけるなどということは、もはや日本には優良な投資先がないことの証拠です。

もはや日本の資本主義は終わっているのかもしれません。今の日本経済は資本主義ではなく税金主義と呼んだ方が良いかもしれません。

私たちの記憶が物語をつくる

原発事故が起き、戦争が勃発し、財政難のなか食料インフレが始まりました。痛い思いをせねば解らないという段階は過ぎ、今やどれだけ痛い思いをすれば解るのかという、情けない状況に私たちはいます。

解決策は誰にもわかりません。私たちは試行錯誤のなかにいます。試行錯誤の錯誤とは間違えるという意味です。成功よりも、失敗を記録せねばなりません。政府が記録を隠蔽・破棄するならば、私たちがこれを記憶せねばなりません。

威勢のいい強気な指導者が支持を得るのは一時のことです。私たち一人ひとりの記憶が大きな物語となる日が必ず来ます。

原発の末路は二通り、事故か廃炉か、壊れるか壊すか、壊れる前に壊す。必ず廃炉にできます。