緑の党・東海

政治塾

ワークショップ「脱成長のための哲学実践」 ーオープンダイアローグのための反想法とは何か?

緑の党会員である功久(いさく)さん(立命館大元教授、パリ第5大学院学術博士)が、 緑の党のコミュニケーションと活動のために画期的な手法オープンダイアローグ(開かれた対話)とリフレクティング(反想法)を教えてくれました。

対話の持続を主眼にするオープンダイアローグは、今、精神医療保健をはじめ対人援助支援の分野で大きな成果をあげ話題になっている北欧生まれのグループワークの方法です。紛争解決のための哲学実践であり、その背景には参加型民主主義と脱成長の思想があると、講師の功久(いさく)さんは力説します。

4月22日、第1部の講義とワークショップに続いて、第2部は企画「みんなでアースデイ」とコラボして、近くのシェアハウスでオーガニックな料理と飲み物とともに「まとめ会」を行いました。

 

第1部 ワークショップ「脱成長のための哲学実践」

--オープンダイアローグのための反想法とは何か

 功久(いさく)さんが「今日のワークショップのチラシを見て、おやっ?と思ったことはありませんか?」と問いかけたところから講義は始まりました。「僕の見た目がチラシとずいぶん違うな!と思いませんでしたか?この写真は10年くらい前のもので、今の白髪と違って髪の色も黒いですし・・・そういうことを言うと失礼と思うところが、すでに考えが凝り固まっているということです。」

 

ワークショップはこんな感じ:

20人の参加者が4つのグループに分かれました。そして1人が (A) 悩んでいる人、1人が (B) 質問して話を聞く人(リスナー)、そして2~3人が (C) 観察し感想を言う人(リフレクター)になります。

(A) 悩む人と(B) リスナーの間で質問する・答えるを繰り返し、 (C) リフレクターはじっと聞きます。ひとしきり聞いたところで、 (C) リフレクターは感想を求められます。 (C) は(A) に直接、アドバイスしたり意見してはいけません。疑問がわいたら、それを口にします。それを聞いたところで、(B) リスナーがまた質問します。このプロセスを繰り返します。

(A)と(B)の対話も、 (C) の感想もオープンに皆んな聞いています。そのうち、 (A)の悩みが必ずしも解決するわけではないですが、話が飽和状態になるというか、気がすむというか、そんな状態になります。これでセッション終了です。

脱成長の時代の参加型民主主義への道

うまく行く場合も行かない場合もありますが、 (A)(B)(C) それぞれが何かを気づくことができます。特に (A)が一番変わると言います。このワークショップを通して、相手を打ち負かしたり競争したりではなく、参加者ひとりひとりの発言が保障されることが、脱成長の時代の参加型民主主義への道だと気付かされました。

 

第2部 まとめ会 @シェアハウス「みんなの家ぃ」

--企画「みんなでアースデイ」とコラボして

 4月22日はたまたま「アースデイ」だったので、地球のことを考えようという「みんなでアースデイ」という企画をシェアハウスに集う若者たちが催していました。

詳しくはこちら https://goo.gl/RDjd3Q

その場に参加して、提供されるオーガニックな食物・飲物を楽しみながら「まとめ会」をしたあと、若者たちと交流しました。地球のこと、社会のことを話しながら、穏やかで心地良い夜を楽しみました。

(文責:尾形慶子)