緑の党・東海

脱原発アクション

国民生活無視の「敵基地攻撃」論

緑の党会員のA.niwaさんが朝日新聞に投稿しました。
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イージスアショア

通常国会閉会と相前後して、陸上配備型攻撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備の断念が発表された。ところがその後、自民党内で突如現れたのが「敵基地攻撃能力」保有の議論だ。これは何を意味するのか。自衛隊にない攻撃的な兵器、例えば、攻撃型空母や戦略爆撃機を米国から購入するということか。大変な金額になるのではないか。

また「敵」とはどこの国なのか。「北朝鮮の弾道ミサイルの発射基地をあらかじめ攻撃する能力は、防衛力の範囲」などといった声が聞こえてきそうである。しかし、そのような都合の良い解釈が周辺諸国に通用するだろうか。ロシアなどに誤解と緊張を与えることになれば、せっかくの平和憲法が台無しである。

そもそも自民党の政治家には、国民の暮らしが見えていないのではないか。今の日本のどこに軍備増強の財政的な余裕があるのだろうか。国際通貨基金(IMF)の予測によれば、コロナ禍で今年の経済成長率は世界で4.9%減、日本は5.8%減である。このままでは税収が大きく落ち込み、来年の公務員給与もままならないかもしれないと、不安を感じるのは私だけであろうか。